鞍馬天狗

鞍馬天狗

 鞍馬天狗といえば、大仏次郎の小説の主人公で、一昔もふた昔も前のヒーローです。
 映画では嵐寛寿郎の当たり役で一世を風靡したものです。最近では野村萬斎もやってましたよね。
 この鞍馬天狗の黒紋付に着流しというスタイルそのものは、別に大仏次郎が始めたものではなくて、歌舞伎の斧定九郎やら、民谷伊右衛門のなどの「色悪」の衣装として伝統があるものです。
 しかし、いわばイカみたいな頭の宗十郎頭巾! 
 これは、もともと、歌舞伎役者の沢村宗十郎が舞台で用いて評判になって、そういう呼び名がついたものですが、大仏次郎の原作が鞍馬天狗のトレードマークとしたので、今は「鞍馬天狗の覆面」といったほうが分かりやすいかもしませんね。でも・・もう鞍馬天狗自体が過去のものですが・・。
 ですが、頭巾に着流しで「有名な」鞍馬天狗ですが、洋装をしている珍しい絵があったんですね。
 それは、昭和2年に「少年倶楽部」に載った「角兵衛獅子」の一場面で、かの伊藤彦造の挿絵です。
 おそらく、大阪城に、幕府の使者を装って忍び込んで見つかり、地下の水牢に閉じ込められた場面だと思われます。
 味方をよそおって暗殺しに来た幕府方の者たちを襲って、衣服をすり替え、おまけに鉄砲隊から銃を奪うということまでやってのけましたが、入り口を封鎖されてしまい、銃を担いで試案しているところと思われます。
 のちに単行本化された時に、伊藤彦象の絵は少年向けにしては、残虐さと色気が過剰だということだかなんだかで、違う画家に変更していますが、その本だと、この場面は、和服に鉄砲担いで、牢獄にお約束の格子戸の前で座っている姿ですが、原作だと全く明かりのない真っ暗闇の中で地下牢の石段に座っているとされているので、闇に座り込む伊藤彦造の絵の方が似合うような気がしますが・・。
 ということで、一見「鞍馬天狗らしくない」姿が珍しかったので、私風に。鞍馬天狗については、こちらにも少し書いています。

 この鞍馬天狗でいよいよ1999人目となりました。2000人の目標到達を目の前にして、この事典も、11年目に近づき、そろそろ、なんらかの形をつけなくては・・などと思っていますが・・・。
2015-12-02 
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