果心居士

果心居士

 日本の魔術師・幻術師といえば、果心居士が筆頭にあがるかもしれません。
 なにしろ、彼が騙したといわれる人物が大物揃い。
 まづは御大、織田信長
  街頭で不思議な地獄絵の掛け軸を見せて稼いでいた見世物興行師が評判になり、その掛け軸に信長が目をつけ、取り上げたところ、ただの白紙になっていた・・とかいう物語もありますが、信長の名物狩りにヒントを得たフィクションでしょうねえ。また、果心居士のほうから信長のところに売り込みに行ったところ、その幻術を、お館様は大いに喜ばれたけれど、お抱えにはしなかった。
 これのほうがありそうな気がします。まあ、うさんくさい手品師・・くらいにみていたかも。

 つぎは、戦国時代きっての悪人、松永弾正! 
 彼は、自分からこの魔術師に近づき親しく交際していたらしい。一説に果心居士が興福寺の僧だったという話があるので、奈良関係の人脈? ただ、あるとき果心居士が松永弾正の死んだ妻を呼び出したので不興をかって追い出されたとか。
 
 次にかかわったのが、明智光秀! 
 坂本の城で、近江百景の屏風を立てまわして、その中から船を呼び、それにのって屏風の中に去って言ったというもの。

 そして、天下人豊臣秀吉
 得意絶頂の秀吉の、とてつもない幻術を見せろという要求に、秀吉以外が絶対に知らない、彼が若い時に殺した女の亡霊を出したので、恐れ、怒った秀吉に磔にされた。「おのれキリシタンの幻術!」というところでしょうか?
 いよいよ処刑の段となって、果心居士は鼠に変身し、縄を抜けて磔台のてっぺんにのぼったところ、トンビが現れて鼠をさらっていった・・・という話です。
 本当に鼠と間違えてトンビが食ったのか、トンビは果心居士の仲間で、救出に来たのか不明で、その後果心居士は姿を消しました。
 この伝説の魔術師を、かの小泉八雲が、トンデモな設定にしています。彼は、フランシスコ・ザビエルの弟子の修道士に化けて日本に来た悪魔だというのですね。
 果心居士悪魔説は、芥川龍之介も気に入ってその設定を使っていて、しかもこの悪魔は、当時日本になかった煙草の栽培をして、煙草を広めたとか・・。確かに、煙草はあの時代にしてはものスゴイ勢いで日本国中に広がったのは事実ですが・・。どうでしょうねえ? 煙草の害悪はともかく、さほど悪いことをしていないと思うので、あまり力のない小悪魔だったのでしょうかねえ。
 しかし、キリスト教なしではありえない悪魔がザビエルさんと一緒に入ってきたというのは、ものすごく納得で、だからこそ、秀吉のキリシタン弾圧で、十字架に磔にされて逃げ出したってのは、ありでしょうねえ。その後、しばらく日本に悪魔はいませんでしたが、明治以降、また宣教師についてきて、今はいるそうです。
 ということで、果心居士が十字架から脱出というのもいいのですが、屏風から船を呼び出して絵の中に去るのは、いかにも中国古来の仙人的なエピソードで面白いし、禁断の術を使うヨーロッパの修道士だったというのも魅力的なので、光秀さんのところにあった屏風が南蛮屏風だったらどうかと思いついたので・・。
 ボートの行きつく先は、屏風の中の巨大な南蛮船で、これは、ダヴィンチの空飛ぶ船・・・かどうかはわかりませんが、面白くないです? 
2015-09-01
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