チェッリーニ

チェッリーニ

 「ペルセウス」の像か、「フランソワⅠ世の塩入れ」で知られるルネサンスの彫金家にして彫刻家。
 ベンヴェヌート・チェッリーニです。
 しかし、その作品の優美さや豪華さより、ご本人がとんでもなく「俺様」で、自意識過剰で、自己中なこと丸出しの「チェッリーニ自伝」で、より有名かも。
 こちらにも書きましたが、この本、まあ、なんとも勝手気ままな奴だ。
  時のフランス王やら、教皇、貴族などが、ようこんなの雇うなあって感じですが、仕事は熱心で、出来栄えはよかったのでしょうね。しかし、あまりに自分の作品と仕事を愛するあまり、他人に気兼ねだとか気遣いなど一切しない人物だったことは確か。
 そのくせ、根っからの職人かというと、そうではなく、社交やら、名誉欲やら、武勇伝などは大好きだったってところが困り者。
  雇ってくれる人すべてを敵に回し、結局仕事を自分でとれなくしてるような感がなきにしもあらず。
 しかも女性に嫌われる。フランソワⅠ世の宮廷では、エタンプ夫人と不仲になり、コジモ一世の宮廷でも、公爵夫人に、ものすごく嫌われる。
 本人が、女性を全くバカにしていた(もちろん男もバカにしてるんですが)のが丸出しだったからでしょうね。
 ヴァザーリが他人の作品を過剰にほめる傾向にあるのに、この人はけなしまくる。
 作品のみならず人格までもコケにするいのですが、自分の作品を評価してくれた人はいい人・・分かり易いですね。
 珍しくほめているのはポントルモとブロンズィーノですが、この二人は、セットで見に来て、ちょっとお上手を言っただけかもしれないのに・・。
 彼はかつて未曽有の危機「ローマ攻略」の時に、時の教皇を守ってサンタンジェロに立て籠もり、自ら大砲を撃って勇敢に戦ったことがありますが、まさしく激情すれば命知らずの英雄なんですね。
 ところが、次の教皇の機嫌をそこね、今度は牢獄サンタンジェロにブチ込まれます。シーツを裂いて縄を作り、脱獄するのだけれど、最終着地の時に失敗して骨折し、またしても閉じ込められ、今度は最低の扱いをされる。
 フェッラーラの枢機卿イッポーリト・エステ(ルクレツィアの息子さん)に救い出されますが、フランソワⅠ世に「売り渡された」と恨み、この人も勿論敵に回しますが、異常に誇り高い上に勘定高いと思われて、ある意味不幸な天才だったかも。
 脱獄するチェッリーニです。
チェッリーニ自伝―フィレンツェ彫金師一代記〈上〉 (岩波文庫)
2011-12-23
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