白縫姫

白縫姫

 「椿説弓張月」のヒーローが八郎為朝なら、彼の妻の白縫姫はヒロインです。
 しかし、八犬伝の浜路のような、一見、なよっとした女性を思い浮かべてはなりません。
 乱暴者というか、気性の激しい為朝と対等に張り合うには、最初からなよなよしていてははじまりません。
 登場のはじめには、なにやら、劉備の奥さん、つまり孫権の妹をモデルにしたような感じですね。
 武芸を好み、同じような武芸自慢の侍女たちを大勢侍らせるお姫様。
 婿取りが決まった時(勿論、親が決めます。当時の良家の姫なら、普通自分では選びません)、すだれの影に12人の武装した侍女を隠して、入ってきた為朝に、次から次に打ち掛からせ、すべてクリアーしたので「よし、あんたを夫と認めよう」なんていう物騒なお姫様。
 それだけではなく、裏切者を成敗するのに、縛り上げて全身に竹串を刺して時間をかけて殺すという残虐さ。
 この場面を月岡芳年が描いていますが、裸で縛られ、ハリネズミならぬ串ネズミにされた血みどろの男が苦しむさまを、ほほほ・・と笑いながら見ている赤姫風の女性。こわい女ですねえ。
 この人が、海で暴風雨にあって、船が沈みかけたとき、夫を救うために、ヤマトタケルの妻弟橘媛のマネ(本人がそう言っている)をして、海に飛び込みます。この人身御供によってかどうか、彼女の息子も巨大魚に助け合あげられ、もちろん為朝も生き残ります。
 そして、為朝たちが琉球にわたったのち、死せる彼女は、霊魂のみでおいかけ、あちらの王女の乗り移って、息子の即位まで見届けるのだから、生きていても死んでからでも強い女です。
 こういう女は、海に飛び込むときにも「さあ、波よ静まりなさい!」とにらみつけるのではないか・・と思いましたから、こんな顔にしてみました。時代設定は平安末なので、江戸の挿絵は無視しました。
2011-06-17
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