孫雪娥

孫雪我

 長年読んできた「金瓶梅」(わたなべまさこ 双葉文庫)がこの四月に完結しました。
 原作に、陰謀味、怪談味を加味して、独特の出会を作ってきましたが、このたび、いささか急ぎ足であったようですが、原作通り、稀代の好色漢西門慶は、淫薬を飲みすぎて死に、これまた反省なき悪女潘金蓮は、武松に惨殺されるという最後を遂げました。
 「金瓶梅」はご存じのとおり、水滸伝の武松仇討談の一部を大きく引き伸ばしてまったく別物の物語にしてしまったのですが、はじめと終わりは水滸伝の中にはめなくてはなりませんので、主人公の「悲惨な末路」は避けられません。
 で、わたなべ作品では、スポットのあたることの少ない(もちろん末路も取り上げられない)第4夫人の孫雪娥です。
 彼女は、西門亡き後の女たちの中では、かなりみじめな人。
 唯一の専制君主だった西門慶がいなくなれば、その寵姫など、正妻のもとでどんなめにあうかわからないのですから、それぞれ、身の振り方を決めなければならない。
 孫雪娥は、主家の小金を盗んで、下男と駆け落ちという、最も安易で単純な方法を選んでしまった。
 とっつかまって、奴隷身分に落とされて公売されるはめに。
 さらに貧乏くじなのは、彼女を落札したのが、かつて彼女の下にいた小娘春梅(軍人の家に買われ、主の子を産み正妻が死んだので、奥様に大出世。わたなべ版では春梅はとっても善人!)で、かつての意趣返しにいじめまくる。
 しかも次に女郎屋に叩き売られるという悲劇。そしてついに自死するという本位気の毒な女性です。
 まるぽちゃのおばちゃんキャラより、痩せてカリカリした女料理人というイメージで。
2011-06-08
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