エドワード6世

乞食皇子

  たった6年の在位で、しかも10歳から16歳という、全く業績があったかどうかわからないような年齢の王様でありながら、この方が有名なのは、かのヘンリー8世の王子で、エリザベス1世の弟だからです。
 ヘンリー8世は、世継ぎの王子が欲しいために次から次へと王妃を変え(このへんが一夫多妻の東洋の君主と違う苦労ですね。正妃の子供でないと嫡子ではないのです)、結局この人が生まれたことにより、一応、王位安泰・・と思ったのでしょう。母親のジェーン・シーモアは産褥で死んだ不幸な王妃でしたが。
 しかし、この王子は生来病弱で、10歳で即位し、16歳で亡くなりました。どれほど王位の安泰を願ったかしれないヘンリー8世の後継者は、まさに親の因果が子に報い~という通り、王の夭折のあと、ジェーン・グレイの悲劇や、メアリーとエリザベスの確執にまで引き継がれます。
 この影の薄い若い国王を、「名君」として描き、またその名君となるに至るドラマを作ったのが、マーク・トゥエインの小説「王子と乞食」です。
 この小説は、容貌が瓜二つの人物が入れ替わるという、よくある通俗ドラマの典型ですが、これに登場するエドワード王子は、勇気と包容力に富み、とても10歳とは思えぬ行動力のある少年です。
 一方のトムも、ならず者の息子ながら、近所の貧乏神父に読み書きとラテン語まで習い、本も読んでいるという、教養ある少年(この神父が、元は身分ある高僧だったけれど、ヘンリー8世の宗教政策で失脚したとされているのは、歴史小説的な設定です)。 
 ところで、この物語は、大昔に私が持っていた絵本(講談社絵本の「こじき王子」だと思うのですが、確証はありません)で、騎士ヘンドンが王子を抱えて馬で走るシーンが、馬を下から見上げる構図で見開きに描かれており、大迫力でした。いまだに、私が、馬の絵が好きな理由はこの本にそのモトがあるんです・・なんてまあ、これは個人的なことですが・・・。
 肖像画のエドワード6世は、やさしげでひ弱そうですが、ちょっと「目ぢから」のある少年の雰囲気で描いてみました。
2010-05-22
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