エジプトのヘレネ

エジプトのヘレネ

 ヘレネといえば、傾国どころか亡国の美女で、言うまでもなくトロイアを滅亡させた原因の女性で、まさしく「トロイのヘレン」
 ところが、設定は同じ・・つまり「パリスの審判」も「トロイア戦争」もあったのだけれど、ヘレネはトロイアには行っていないというお話があるのですね。
 ギリシャ悲劇作家のエウリピデスの戯曲です。
 パリスはスパルタからヘレネを略奪するのですが、ヘレネの実父ゼウスの策略で、雲を使って娘の似姿を作り、身代わりにした・・というのですね。雲を使って人を騙すのはゼウスはよくやるんですね。
 で、ゼウスは彼女を何処に隠したかというと、エジプトの王様に預け守らせたのです。
 そしてトロイア戦争が終わってほとぼりがさめるまで隠れておれというわけです。
 ところが、そこはそれ、どこにいても人目をひく「美女」ですから、何もなかったら面白くない。
 エジプト王の王子が、ヘレネに惚れてしまう。
 父王が神様から預かっている女性ですから、ただ見ているだけだったのですが、父王が死に、自分が即位すると、もはや邪魔者はない・・と露骨にヘレネに言い寄ります。
 しかし、彼女は「私には夫が・・」と拒絶していますが、風のたよりでトロイア戦争も終わり、メネラオスは死んだという噂が伝わります。
 これで王は益々あつかましくなる。ヘレネは「確かに夫が死んだという確証があるまでは・・」と断り続けるあたり・・なにやら従姉妹のペネロペイアを思いだしますね。
 パリスのことで、イメージ的には貧乏くじのメネラオスですが、元々、ヘレネが自ら選んだ夫なんですね。
 そこにギリシャから、ヘレネに使者がやってきて「メネラオスが死んだ」と伝えます。王は喜び、すわ結婚式だと大はしゃぎ。
 実は、その使者はメネラオス本人の変装。エジプト王はメネラオスが迎えに来たら殺せと命じていたのですね。
 そこで一計を案じたヘレネは「せめて夫の弔いの儀式を海の上でしたいと思います」と言うので、王は許します。
 かくして、使者に化けたメネラオスと船に乗り込んだヘレネは沖合いに出て、そのままま♪追い手に帆かけて、しゅらしゅしゅしゅ~♪ めでたしめでたし・・というハッピーエンドのラブロマンス?みたいなお話。
 ヘレネは弔いの儀式をするのだから、エジプト衣裳なんか着てないと思いますが、まあ、こういう格好もさせたいかな・・と。
2010-03-10
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