苦行聖女マリアとキアラ

苦行聖女

 どのような宗教にも「苦行」というものがありますが、キリスト教の苦行というと、人里離れた砂漠で、過酷な生活をしながら瞑想修行するというものとか、自らの身体を鞭打って信仰心を鼓舞するというものがあります。
 砂漠の聖アントニウスや、鞭打ち苦行僧などがイメージされて、男性の「修行」のようですが、この砂漠の修行をした女性とされるのがマグダラのマリアです。
 マグダラのマリアという聖女は、正体がよくわかっていません。
 古い伝説では、キリストの女弟子で、復活の第一発見者と言う立場ですが、なにやら男弟子(特にペテロ)と「不仲」であった故に、だんだん歪められて「悔い改めた娼婦」というイメージになった・・などということから、作家の妄想を招いています。
 「マグダラのマリアーエロスとアガペーの聖女ー」(岡田温司・中公新書)を読むと、彼女が「妄想対象」であった歴史は長く、そのイメージが時代とともに変貌していったというのは、なかなかに面白いです。
 その本の中に、ナポリ王妃サンチャの発願によるサンタ・マリア・マッダレーナ修道院に関する絵画が紹介してありました。
 この修道院は、娼婦の救済のためであったとされています。病気になったり、老齢になったりして「営業」できなくなった娼婦を収容する保護施設の一つです。
 聖母マリアの左右に、ひざまずいて祈る二人の苦行聖女を配しています。それが、砂漠で孤独な瞑想苦行をしたマグダラのマリアと、フランチェスコの女弟子で、彼に寄り添っていた聖キアラです。
 キアラは、フランチェスコ会の女子修道会創始者ですが、鞭打ちの苦行を42年も続けたそうです。
 砂漠で過酷な修行をする、自らの身体をいためつけて修行をする・・こういう聖女を描きながらも、マグダラのマリアは、その特徴である「美髪」は長々とたれ、キアラは、服の背中が破れていてそこが傷ついているという表現をしています。
 手に持つ鞭は、自分で自分の背中をペチペチやるのです。
 元絵の聖女は、どちらかというと苦行の果てにやつれたばあさん(とまではいかないけれど、年いってる)なのですが、若づくりしてみました。
2010-02-25
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