早太郎とギヌフォール

早太郎とギヌフォール

 自らの命を犠牲にして、人を救う、という美談は、何も人間にだけ語られるものではありません。
 信州駒ヶ根の早太郎伝説は、霊犬早太郎の物語です。
 まるで、狒々退治の岩見重太郎のような英雄伝説ですが、武器は己の牙だけという、刀を持たぬ犬の哀しさで、見事人身御供を食っていた狒々を退治したというのに、早太郎は自らも傷ついて、故郷の寺に帰って門前で死んでしまった・・という伝説です。
 早太郎は丁重に葬られ、神様として祀られているということです。

 一方、同じような犬の犠牲の話は西洋にもあり、こちらはおフランスはリヨンの物語で、聖ギヌフォールです。
 とある騎士の家で、赤ん坊を一人おいて外出していた時に、大蛇が赤ん坊を狙って入ってきました。
 一家の番犬ギヌフォールは、幼い主を守ろうと、果敢に大蛇と戦い、かみ殺して窓の外に投げ落としましたが、ゆりかごがひっくり返ってしまいました。
 この騒ぎの最中に騎士が帰ってきて、部屋の中に赤ん坊が投げ出され、口にべっとり血がついた犬が息を切らしているのを見て、てっきり赤ん坊を食い殺そうとしたと勘違いして、犬を殺してしまいます。
 あわてて子供に駆け寄ってみたところ、子供は無傷なので、不審に思い、調べて見ると窓の外に大蛇がかみ殺されているのを発見。しまった、はやまった、えらいことをしてしまったと、この忠犬を手厚く葬って、犬を可愛そうに思った人々は、やがて殉教者?と称えて、子供を守る「聖人」になったのです。
 ですが、後に、犬を聖人扱いするのは、悪魔崇拝だと、お堅い聖職者が非難して、この伝説が残ったようです。
 多神教の国なら、まあ、忠犬神社があってもかまいませんが、なかなか素朴な村の「聖人」も、あちらでは大変ですね。
 
 ところで、聖ギヌフォールという人間の聖人もいて、この人は、アイルランドの出身で、ミラノで体中に矢を射掛けられて、そのままパヴィアにたどり着いて死んだという、まるで聖セバスティアヌスのような、矢だらけ聖人だそうですが、どうしてミラノで矢ネズミ?になったのか、何故パヴィアなのか?調べられませんでした。
 犬のギヌフォールのほうは、沢山出てくるのに・・・・。
 早太郎は山犬の子で、灰色の毛並み。ギヌフォールはグレーハウンドだとされており、毛色はわかりませんが、もともとグレーハウンドという犬はグレーの犬だったという説もあるので、やはり灰色っぽくしてみました(人名事典なのに、犬はいいのか・・と言われそうですが、どちらも後に、神様や聖人になったのだから、そんじょそこらの犬ではありません)。
2010-01-28
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

突然のご連絡失礼致します。
きみきと申します。
英雄伝説のアンテナサイトを運営しているのですが、
貴サイト様を拝見させていただきまして、
是非相互リンクさせていただきたくご連絡差し上げました!
URL: http://goo.gl/jerxjv
お手数をお掛け致しますが、ご検討のほどよろしくお願い致します。

こんばんわ。

きみきさま。いつもご訪問有難うございます。
お申し出の件ですが、ゲームをほとんどしないし、銀英伝についてもさほど詳しくない私としましては、あまりわかりません。申し訳ないのですが・・。
プロフィール

乱読F

Author:乱読F
歴史上の人物を沢山描きたい・・。
実在・架空2000人描き

アルバム
最新記事
検索フォーム
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
カウンター
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる