ガーゴイル

ガーゴイル

 パリのノートルダム大聖堂の名物に、ガーゴイルがあります。
 高いところに鎮座する、様々な奇怪な姿をした怪物たちで、その名のいわれは、屋根に雨水が集まって、排水施設としての怪物の口から吐き出されるときに、ガーゴーと無気味な声を発するからだといわれております。
 建築物の屋根についていて、生き物、あるいは怪物?の口から雨水が排水される雨樋装飾の起源は古くて、ギリシャ神殿にも獅子の口から排水されるようになっているものがあります。
 ですが、フランスのガーゴイルについては、まるでヤマタノオロチか岩見重太郎の狒々退治のような伝説があります。
 昔、ガーゴイルはセーヌ川の洞窟に住んでいて、行き交う船を襲い、飲み込み、また大量の水を吐き出して洪水を引き起こしました。
 近隣の人々は、この怪物をなだめるために、人身御供として毎年生きた人間を捧げました。怪物は特に若い娘を好んだといいます。
 まるで、アンドロメダ櫛名田媛ではないですか。
 ということは、あとは、勇敢なヒーローが登場して、怪物をやっつけ、美女を救い出し、二人は結婚してめでたしめでたし・・なのですが、セーヌのガーゴイルをやっつけに来たのは坊さんなんですね。
 ロマヌスという司教は「もしこの怪物を退治することが出来たら、教会を立ててキリスト教に改宗しますか」という提案をします。困っていた村人は、彼にお願いし、その年の人身御供(若い娘ではなくて、囚人だった)を、エサにして、ガーゴイルをおびき出します。
 ロマヌスは、ストラを怪物の首に巻きつけて締め上げて捕らえます。
 そして怪物を火あぶり?にして焼き滅ぼし、燃え残った頭を城壁の上に曝したそうです。
 で、この怪物退治を記念?するために、彫刻にして聖堂の上に上げたのだとか。
 というお話なのですが、「黒い聖母と悪魔の謎ーキリスト教・異形の図像学」(馬杉宗夫・講談社現代新書)によると、古代、敵を滅ぼした後、その首を自分の家や町の城壁において、悪霊を封じる魔よけにしたそうです。
 その首飾り(文字通り!)を、装飾的にして人頭装飾が生まれたのだとか。悪霊退散というからには、ただの人間の首より、より勇猛で恐ろしげなものにとってかわり、ついには怪物になった・・というのですが・・・・どうなんでしょうねえ。うむむ・・・じゃあ・・日本の鬼瓦もそうなの?
 また、セーヌのガーゴイルが怪物ではなく、川の利害関係をめぐる部族対立だったとすれば、キリスト教に改宗することにより強力な外部勢力と結びついた部族が勝利を収め、滅ぼした部族の首を城壁に曝した・・とするのは、あまりにもイージーかしら? 
 でも、ロマヌスなんて、個人名というより、ただ、ローマ人って意味なんじゃない? 
 ですが、絵柄としては怪物が面白いので、化け物退治です。
 ガーゴイル退治の絵はありますが、立派な司教冠を被った年寄りの高僧が、まるで西郷さんの犬のように、大人しい怪物の首を紐でつないで立っている絵がありますが、そんなもんじゃないと思うので、若い坊さんがストラを投げて捕まえる・・という雰囲気で。エクソシストが悪魔祓いをする時は、今でも紫のストラを使うそうなので、紫色の紐にしてみました。
2009-12-03
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