平治物語絵巻の女官

兵s児物語

 謎の絵師岩佐又兵衛の絵が、最近注目されはじめた理由として、彼の残虐描写のせいもありますが、特に、山中常盤絵巻の、極彩色に着色をされた女性の斬殺場面が、人目を引くのでしょう。
 又兵衛が、このような中世の絵巻物風の絵を描くにあたって、色々な絵巻を参考にしているのは確かですし、堀江物語絵巻(これまた残虐な殺し場面が多い)の、首なし死体にすがって泣く官女のシーンなど、伴大納言絵詞を参照にしているような気がします。
 そして半裸の女性が血みどろで倒れ臥している・・という場面は、勿論、又兵衛の生い立ちや、彼が生きていた時代では、そのような場面が現実にあった・・というのも事実でしょうが、やはり戦記絵巻にモトネタがあるような気がします。
 ボストン美術館所蔵で、里帰り展示をしたこともある有名な平治物語絵巻があります。
 この「三条殿焼き討ち」場面では、乱暴狼藉を尽くす武士たちの間に、井戸に折り重なっている官女たちが描かれています。
 殺戮から逃れようとして身を投げたにしては、あまりにもその人数が多すぎるので、その前後に、馬に踏みしだかれる姿や、着物を剥ぎ取られたらしき女性が沢山描かれていますから、もしかしたら、襲った武士たちが、殺して井戸に死体を放り込んだのかもしれません。
 絵柄が優美であるだけに残虐という感じはしないのですが、かなりエグイ内容だと思います。
 このような絵巻に着想を得て、又兵衛はリアルに描いたのではないか・・と想像してしまいます。
 燃える家屋の側で、単衣だけをまとって伏せる女官を描いてみました。
2009-06-24
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