養蚕の女官

ようさん

 明治になって、近代国家への道を進むために殖産興業が叫ばれ、近代的な工場による産業が興りましたが、その中に伝統的な絹の生産がありました。有名なところでは富岡製糸工場ですが、生糸が重要な産業となる始まりはもともとの産地であった上州・・すなわち群馬県などの養蚕を組織的にやったものです。
 宮中にも養蚕所を設け、産業のお手本のなるべく皇后が率先して伝統の養蚕を復活した・・ということですが、このとき女官とともにお手伝いしたのが上州の女性たちであったそうです。
 この宮中養蚕を描いた錦絵があります。初めの頃は緋の袴をはいた、いかにも女官という女性が描かれていますが、明治も20年をすぎると、近代産業としての生糸生産がイメージとして定着してきたのか、「宮中養蚕」の絵も洋装した女官たちが登場します。
 そのような女官の中から、椅子に腰掛けて(これもまた近代化です)いる女性を取り上げてみました。傍らには天皇と皇后のお二人がこの養蚕の作業を眺めておられる・・といった絵柄ですが、天皇の姿は典型的な軍装の明治大帝のスタイルです。
 女官たちは、バッスルスタイルのドレスですが、絵師が苦心のレースやひだひだが、なかなか面白いです。色合いは緑と朱色、赤というのは、どこか十二単の色彩にも通じるような気がします。髪飾りは葉のついた椿のような花ですが、薔薇かも? 
2009-04-30
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