岳飛

がくひ

 岳飛は、中国史上、最大の英雄であり、また、関羽と並ぶ・・といわれていますが、侵略してくる異民族と戦った・・という点では、関羽より漢民族の心に訴えるものがあると思います。またその最後も、有能であるが故に、朝廷の奸臣によって陥れられ、無残にも殺された・・というところで、なお一層悲劇性を増しています。
 これほど有名な人物でありながら、三国志のさかんな日本では、関羽よりはよほどネームバリューが低く、資料も少ないので、さしずめ、田中芳樹の「岳飛伝」でも読まなければならないかもしれません。とはいえ、「岳飛伝」はあくまで物語ですから、誇張もドラマ性も多いので、史実とは若干異なっています。
 簡単な図式でいうと、南宋の対金政策において、和平派の秦檜と、主戦派の岳飛との勢力争いではありますが、北の版図を失い、勢いのなかった南宋の皇帝にとっても、和平は望むところであったし、また強力な軍閥の岳飛が、政治的な危険人物であったことも確かでしょう。
 文官で、武力を持たぬ秦檜が、権謀術策の限りをつくして陥れた政治ドラマの中での一徹な軍人の悲劇とでもいえましょうか。結局は、なりふりかまわず恐怖政治をしいて権力を維持した秦檜は、文句なしの「悪役」となり、敵国金と気脈を通じた「売国奴」とされたわけです。
 しかし、私的には、同じく悲劇的な末路とはいえ、関羽が颯爽としているのに比べ、岳飛は時代もさることながら、なにやら淋しそうなイメージがします。
2009-02-07
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