階(きざはし)の尼君

北野の海人気味

 坊さん、おっさん、ばあさんと、ジミキャラばかりが続いてですみません。
 北野天神縁起絵巻の吉祥院の場に登場の尼君です。
 この場面も、儀式の行われている寺院の堂内に至るまでの道筋にたむろする大衆に、画家は多くの筆を裂いています。華やかな儀式を見ようと集まってきた雑多な人々ですが、門内に入るところで、僧侶の集団と、地方から来たおのぼりさんの侍といった風情の直垂の集団が喧嘩するシーンがあったり、頭を袈裟でおおった僧兵のようなブキミな集団などが描かれ、飾り立てた本堂の正面階段のあたりには多くの善男善女が集まっています。みなが本堂の法事を見ている群集の中で、一人カメラ目線でこちらを見返してくる尼君がいます。
 右から左へと目線を流す絵巻物の画法の工夫としては、緊迫画面ではあえて目線に逆らう「逆勝手」という手法がとられますが、この老尼殿は、あえて順勝手でも、逆勝手でもない、画面の外にいてドラマを眺める鑑賞者を見返してくるのです。
 昔からとっても気になっていましたので、描いてみましたが、どうも、今は亡きお姑さんに似てしまいました。あんた、まだこんな絵描いとるん?とでも言い出しそうで・・。
2009-01-27
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