三角冠の埴輪

さんかくかん

 埴輪ネタです。
 千葉県市原市岩倉一号墳出土の人物埴輪群のなかに、少しかわった衣装の埴輪がいます。
 三角の天冠様のかぶりものをつけ、右前の打ち合わせ、帯もせず、袖はだらりと垂らし(筒袖埴輪とも呼ばれます)、袴はストレートで、他の男子埴輪のように膝でくくったスタイルではありません。この異装のゆえに、渡来人の姿ではないかと話題を呼んでいる埴輪です。
 しかし、単純に埴輪を眺めていると、袖は、ほかのように手甲をつけていないだけ、帯をしていないだけ、袴は括りをしていないだけ・・とも思えますし、着物の合わせはこの三角帽の埴輪だけが、右前(つまり、ほかの埴輪とは逆の合わせ目)になっているだけと思えます。今では着物は右前になっているのですが、古墳時代は一般的には左前だったので、この右前というのは、異装と見ることができないでしょうか? 衿元と腹のあたりにくくり紐があることも他の埴輪と変わりません。
 つまりは、葬送のために三角冠を被っていた(後に、死者に対し納棺の時に三角の紙を額につけ、左前にする風習は、元来参列者もあの三角の額紙をつけていたそうです)のではないか。などと考えてしまうのです。
 埴輪の風俗、服装は、古墳時代の衣装を知る貴重な手がかりですが、ただ、古墳が葬りの場であるということは忘れてはならないと思います。
 ですから、あれらの人物埴輪は何らかの意味で、死者を葬るためのものですから、特殊な衣装を着ていてもおかしくありません。
 この市原市の埴輪人物群を眺めていて、目元や口元から、なにやら叫んでいる、あるいは歌っているようにみえ、この特別な三角帽の埴輪は「泣き男」のような役目なのではないか・・と想像してみた次第です。
 服色は、古事記にある青い衣に赤い紐。袴は、彩色埴輪に例のある赤のストライプという派手な色にしてみました。
 髪をどうしていたのかわかりませんが、みずらが出土していないのなら、髪を後ろに流していたかもしれません。これもまた異葬です。
2008-05
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