笵進

笵進

儒林外史という小説があります。
 延々と、官吏登用試験である科挙をめぐる・・というか、科挙を受けて苦労をする浪人たちの日常の悲喜劇でつづられます。その中に登場する貧乏書生の一人が范進です。
 二十歳の頃から二十数回の落第にもめげず、五十代半ばだというのに三十才と年齢を偽って受験を続けますが、地味な文章のために合格しませんが、ある時、彼のあまりな惨めったらしさ(帽子は破れ、髪は胡麻塩、皮膚にはりがなく、しょぼしょぼした目つき、よれよれの着物の裾からは、ほつれた糸くずがぶらさがっている)に、深く同情した試験官が詳細に彼の答案を読むと、天下の名文だと知り、主席合格します。
 その後の上級試験を借金をして受けたのだけれど、妻の父親が怒りまくって、下級試験でも合格すれば学校の教師にはなれるのだから、早く就職して金を稼げと怒鳴ります。なにしろ30年以上も無職の婿にガマンの限界・・。仕方なく市場に、唯一の財産であるやせこけた鶏を売りに行くのですが・・・合格の速報が届き、てんやわんや。そしてあっという間に名士の仲間入り、お金を用立ててくれる人もあり、今までの生活とは雲泥の差。あまりの変貌ぶりについていけない老母は、上等の衣服や家も「これは借り物だから汚してはいけません」などと受け付けず、嫁から自分達の物ですよと知らされてとたんにショックのあまり心臓が止まってしまう・・という皮肉な結末。これは親孝行になったのか・・?
 原作では、その後、試験官になりますが、お芝居では、思うところあって世を捨てる・・という結末になっているそうです。
2008-02-29 
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