ドリアン・グレイ

ドリアングレイ

 世紀末的な退廃の美学を語らせるのはやはりオスカー・ワイルドで、彼については、サロメとドリアン・グレイでなければ始まらない・・と言う感じです。
 私が、大昔、子供の頃に、白黒映画で見た覚えがあるのが「ドリアン・グレイの肖像」です。
 多分1947年の映画だったので、なにしろ、私が生まれる前の製作で、見たのは、本当に大昔だと思うのですが(両親がともかく洋画好きで、どんな映画でも、子供をねんねこで背負ってまで連れて見に行っていた!)、鮮明に覚えているのは、主人公があまりにも醜くなった肖像画をナイフで突き刺してしまうと同時に、自分の胸にナイフが刺さり、倒れた主人公が肖像画そっくりの醜い老人になった・・という衝撃のラストシーンです。
 自身の悪行がつのるに従って、醜く変貌してゆく肖像画を憎みはじめるドリアン・グレイは、自分勝手な理屈で、肖像画に「かわりに年をとれ」と命じておいたことも忘れてしまうのですから、外見はともかく、心がすっかりねじくれた頑固じじいになっているのですよね。そういう意味で言えば「幸福な王子」などの童話もそうですが、ある意味、オスカー・ワイルドは、スキャンダラスは生活や言動ではありながら、意外と健全な精神であったと思います。
 ところで、トリアン・グレイのイメージモデルとして、どうしてもかの有名な裁判沙汰にまでなった、「恋人」のボジーことアルフレッド・ダグラス卿をもってきたいところですが、「ドリアン・グレイの肖像」が発表された年には、彼らはまだ出会っていないのですね・・残念ながら・・。
2007-12-23
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