藤壺

藤壺

 源氏物語の登場人物の中で、藤壺の役割はとっても重要な位置を占めています。
 光源氏の、恋の放浪も、女性遍歴も、みなこの人の面影を求めてのことだし、それは、光源氏最大の失敗ともいうべき女三宮との結婚も、いまだこの人の面影をしつこく求めていたということに端を発します。求めて得られない人だから、その形代を生涯にわたって追い続けた・・ということでしょう。
 と言うとなんともロマンチックな言い草ですが、藤壺の立場に立ってみると、これこそ大迷惑。拒否しきれないストーカーに一生追い回されているようなものです。
 そもそもの、彼女の入内からして、源氏の産みの母桐壺の面影を求めた帝の要請であります。そして、その息子である源氏が母代わりに慕い寄り、しかも、成長してからは、マザコンがらみの色気を見せて、とうとう強引に迫ってきて、子供まで出来てしまう。その訳有りの子供が、皇子として即位までしてしまえば、秘密をかかえた母としては、どれほどの心痛でしょう。
 そして、はじめから彼女を求めてくる男たちは、彼女自身を見ておらず、ひたすら別人を夢想して代役をしいるのですから、気の毒な話ではないでしょうか。
 結局、源氏は、どの女性に対しても、母を求めているだけで、永遠に母離れが出来ないのですから、源氏物語は「母を求めて三千人」のお話なのだ。 
2007-12-15
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