タイタス・アンドロニコス

タイタス・アンドロニカス

 実在の人物ではありません。シェークスピアの戯曲の中で、最も残酷、最もグロテスクという作品の題名で主人公です。
 ローマ帝国の時代・・ということになっていますが、ゴート人の女王を捕虜にしたり、その女王が「皇后」になったり、雰囲気的にはローマ時代の末期というか、3~4世紀の頃のイメージがするのですがどうでしょうか。
 で、主人公の将軍タイタス・アンドロニカス(響きとしてはタイタスはティトゥスであるかもしれず、アンドロニカスは、東ローマのアンドロニコスなどをイメージしますが・・)には、ちっとも感情移入できず、次々におこる惨劇も、悲惨だけれど、殺される誰にも同情できず、なにやら不可解な展開のまま、一気にラストの「大量殺人」にむかうという劇の構成は一体なんでしょうねえ。
 もしかして、バラバラにして火あぶり、穴の底でのなぶり殺し、舌を切り取り、手首を切断・・、腕の切断、勿論、首切りなどもあり、そういったおぞましいスプラッターを次々見せるというショー的な芝居だったのかもしれません。
 将来を嘱望された息子を自ら殺さなければならず、皇后になるはずの娘は強姦されて舌と手首を斬られ、二人の息子の命乞いのために自分の腕を切断するも、息子は首にされて帰ってくる・・そしてついに「狂って」、敵の実子を殺して料理!してそれを食べさせ、復讐をとげる。エグいお話です。
 映画の「タイタス」は見ましたが、言うほどには残酷シーンはなかったのですが、衣裳や背景ののぶっとび具合は、むしろ私には面白かったですね。現代の軍服をきちんと着込んだ兵士や、白いスーツに短めのトーガを肩にかける・・なかなかカッコいいです画、私は、4世紀末頃のローマ風の服装にしてみました。長袖テュニカに蛮族風の長ズボンです。もちろんタイタスには左手がありません。
2011-04-28
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ポーシャ

ポーシャ

 ご存知、シェークスピアのベニスの商人の「悪人」シャイロックを、機知を用いて(へりくつをこいて)叩き潰す役どころです。裁判官の姿をして、つまり男装をして登場するのですが、ここで、恋人をはじめとして、誰も彼女を女性と見抜けないのが、この物語のミソです。
 しかしながら、十二夜のヴァイオラのところでもふれましたが、男が女装して女性を演じるシェイクスピア時代にあって、さらに女性役が男装をするという2重のこみいったしかけが、ウケたんでしょうねえ。
 ポーシャも男女の境目にある少年が演じたと思われます。
2006-07-09

シャイロック

シャイロック

 シェイクスピアの戯曲ヴェニスの商人の悪役として登場します。
 憎々しげな外見と、因業な悪徳高利貸し。そのようなキャラクターに描かれ、更に狡猾なユダヤ商人であるという設定で、その憎らしいおっさんが、美人のポーシャにやっつけられるというストーリーが、当時は喜劇としてとても面白かったのでしょうが、現代では、素直に面白がることはできません。
 最近の映画ではアル・パチーノがあまりにも「名優」すぎて、後味の悪い映画・・つまりは、あまりにもシャイロックが可愛そうでしたね。おまけにキリスト教に改宗させられ、ラストシーンではシナゴーグに入って行く仲間達に、ドアを閉ざされ内側から鍵をかけられるという象徴的な場面で終わっていました。ただ、シェイクスピア時代の人は、もしかしたらシャイロックが改宗したことで、彼も幸せになったと思っていた・・・???
 舞台で演じられた典型的な悪徳高利貸しのスタイルで描いてみました。 
2006-06-23

ヴァイオラ(十二夜)

ヴァイオラ

 ヴァイオラは、シェークスピアの「十二夜」のヒロインです。
 彼女は男装して、男のふりをしていますが、主のオーシーノー公爵に、密かに恋をしています。ところが、公爵自身はオリヴィアという女性を熱烈に思っていて、ヴァイオラを信頼のできる小姓だと思っている公爵は、こともあろうに恋の使いを彼女に命じます。
 心乱れながらも公爵の使いをする彼女を、今度はオリヴィアが、男性と思って恋してしまい・・・という、まあ楽しくややこしい物語ですが、ここにヴァイオラの(瓜二つの)兄というのが登場して、一応ハッピーエンドで終わります。
 この男装する女性というのは、とても複雑です。というのも、シェイクスピアの頃は、女優ではなく、少年が女性役をやっていたので、その少年俳優が男装をしている・・これは、なかなかに難しいと思えます。シェイクスピアの使った少年は、13歳頃にジュリエットを演じ、18歳頃にこのヴァイオラを演じて引退したそうですが、そのギリギリの年齢という役どころは、このヴァイオラ役が男に化けた女性だというところ・・・微妙だと思いませんか?
 昔、タカラヅカの舞台で、オカマの役をやっている男役が、本当に女装した男に見えて、ちょっと感動したことがありますが、ビミョーな演技ですよねえ。
2005-12-23

シェークスピア

シェークスピア

 かの有名な沙翁! 最近、一番知られている、同時代に描かれたという肖像画がはるか後世のものと判明したそうです。
 絵の具の鑑定をすると、19世紀初頭にならないと現れない顔料であったとかで、シェイクスピア時代より200年も後のものだということになったそうです。
 では、あのハゲのおじさんは、シェイクスピアじゃないかもしれないのか! ということになると、これはもう源頼朝が別人だというより、もっとイメージ狂いますね。
 さらにシェークスピアの若年の肖像画があるというミステリーがあったりと、本当は一体どんな顔してたんだ・・という謎は深まるばかり。
 でも、私としては、あの有名な絵のイメージから逃れることはできないので、あの絵だと若いときはどうだったか・・・、チャンドスポートレートという、あのおなじみの中年の肖像画をうんと若くしてみました。イメージこれでもかなり変わりますよね。
2005-12-22

ロミオ

ロミオ

 今更ながらのロングセラー。シェイクスピアの戯曲の主人公です。
 ルネッサンス時代のイタリアはヴェローナを舞台として、対立する2つの家のそれぞれの若い2人が恋に落ちる悲劇として、あまりにも有名で、何時の時代にも、どの場所に移しても使えるネタなので、繰り返し上演され、何度も映画にもなり、衣装や演出も多彩です。
 しかし、そこはそれ、時代衣装好きの私ですから、やはり、ルネッサンスの伊達男風なのがいいですね。
 ヨーロッパにおける人類衣服の歴史をたった50ページで説明?する「知のビジュアル百科・衣服の歴史図鑑」(L・ローランド=ワーン、あすなろ書房)で、復元されているルネッサンス衣装で描いてみました。金糸の装飾のある黒いベルベットのタブレット(上衣)に、黒のホース(タイツ)。当時の男の見栄、たっぷり詰物をして大きくしたコッドピース(股袋)は、銀糸で縫い取りがされています。 
2005-12-06

葉叢丸(ハムレット)

みに
 仮名垣魯文「葉武列土倭錦絵」(はむれっとやまとにしきえ)の主人公葉叢丸(はむらまる)です。
なんだか、苦しいダジャレのような名前だけれど、明治人の気概が伝わりますね。シラノ・ド・ベルジュラックが白野弁十郎だったり、とにかくあふれんばかりの洋物情報を、なんとか努力して、日本のエンターティメントにしたのだから、ベアトリ-チェがべあとりねえちゃんなんてのも許せる(かなあ?)。
 ハムレットには色々な解釈、衣装、設定が試みられているようですが、歌舞伎仕立てもなかなかだと思いません? ロンドンでも公演されたそうですが、狂気をあらわすのに紫の病鉢巻!お約束とは言え、結構色っぽいですよね。
2005-04-13
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乱読F

Author:乱読F
歴史上の人物を沢山描きたい・・。
実在・架空2000人描き

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